新築だけでなくリノベーションも
家守り大工の伝統を今に受け継ぐ工務店
長年培った経験と知識に裏打ちされた 家の補強・再生
湘南エリアを中心に50年、地域に根付いた工務店として実績を重ね、施主からの信頼も厚い『加賀妻工務店』。自社で設計したものを自社の大工が作り、自然素材を使用するというこだわりの姿勢は、品質・環境性能ともにレベルの高い家づくりにつながっている。
打ち合わせから施主の意見や希望を充分に吸い上げることや、長年の経験と知識をもとに様々な提案を行うことも支持されている理由の一つだ。こうした強みは新築の家
ばかりでなくリノベーションにも生かされている。リノベーションは単なる「化粧直し」ではなく、住み心地をより良いものにし、美しいデザインと融合させるもの。その理念を胸に、創業以来多くの工法や住まいを手掛けてきた職人たちが腕をふるうリノベーション物件には、多くの賞賛と感謝の声が届いている。間取りや構造が複雑な住まいに対しても「難しい案件ほど腕が鳴る」と自信を見せる同社がこの度手がけた物件をご紹介しよう。
築106年、施主と二人三脚で 大正期の古民家を再生
昨年リノベーションを終えた一軒の古民家。大正当時の雰囲気を残すこの家は、関東大震災など多くの災害にも耐えてきたが、あちこちに傷みが見られるようになった。歴史と愛着がある家を残しながら耐震補強をしたいと、対応できる工務店を探していた時に加賀妻工務店と出会った。「古い建物への理解が深い方ばかりなので、『こういう風にしたい』と伝えるだけで満足のいく仕上がりになりました。加えてプロの目線でしっかりフォローしてもらえる安心感もありました」と施主は話す。
今回のリノベーションでは、それまで使用していた雨戸などを建具として使用した。使えるものは捨てずに再利用したいという施主の希望から実現したもので、施主と工務店がアイディアを出し合いながら家を作っていく過程は「とても楽しかった」と双方ともに笑
。
また既存の木組を残しつつ金物で補強し、和瓦から軽いガルバ瓦に変えることで家の雰囲気を損なわずに耐震性を高めた。輝きと耐震性を取り戻した家はまた新たな歴史を刻んでいくことだろう。
Photo Galley
