木の家具があるくらし #1オーダー家具のはなし FREEHAND IMAI フリーハンドイマイ 湘南オーダー家具

家具やキッチンをオーダーで作れることの

長年こういう仕事を務めていると、 こういう疑問がわいてくるのです。自分のしている仕事は使っている方々の役に立っているのだろうか、 暮らしを心地良くしているのだろうかって言うことと共にオーダーすること自体にどんな意味があるのだろうって。 もともと、 物作りが好きで始めたこの仕事ですから、 自分の好きなものばかりを作っていきたいって気持ちはもちろん強いのですが、それだけでは仕事として成り立たないわけです。
やはりこれを作ってほしい、 こういう暮らしを思い描いている、 と相談に来てくださる方々の要望に応えて、 それを実現させることが自分の仕事なのだと思えるようになってきました。
それをもう少し突き詰めて、 その人の要望をかなえること自体が何を意味するのかなぁって考えていた時に、 ふときいていたラジオから聞こえたすてきな言葉がありました。「デザインとは整えることだと思うのです。 」 って。 当時聞いていたJ-WAVE で別所哲也さんがふとおっしゃっていた言葉でした。「ふーん、 なるほど。 」 と思って聞いていたのですが、 その言葉がずっと頭の中に残っていて、 オーダーすることの意味を考えていた時にしっくりときたのでした。「その人の暮らし方を整える作業なのかもしれない」 と。
家具やキッチンを考える時に、 「あの家ではこういうふうに暮らしたい」 「この家具を置いたらこういう時に使いたい」「キッチンは家族みんなで料理ができるようにしたい」 いろいろと思い描くと思います。
そういうお話を進めていくと、 では、 ここをみんなで使うためにはこういう風なレイアウトにするとどうだろう、それならばここはこういう使い勝手になるはずだし、するとこれは私の暮らしには不要だったのかも ・ ・ 。 そういう思いが出てくることが多々あります。
例えば、 「今までの食器棚では炊飯器を炊く時だけ手前に引き出して使っていたのですが、 よくよくお話を聞いてみると、 炊いたらすぐに冷凍してしまうから場合によっては2日に1回か炊飯器を使わないことに気が付いて、それならばわざわざ炊飯器のスペースを設けてスライドさせてしまうことようにすることなく、扉の中に炊飯器をしまっておいて使う時だけ出すようにすれば、そのスペースは引き出しとしてきちんと収納が増やせる。」とか・・。
「今まで、キッチンのスペースは私一人で使いやすいサイズでコンパクトに考えていたのを、思い切って広めに取ったら、子供も主人もキッチンに自然と集まりやすくなって、リビングは少し狭くなったけれど、キッチンで過ごすみんなとの時間が増えて今までよりも料理が楽しくなった。」とか・・。
オーダーで作るということでいろいろな形が実現できてしまうからこそ、自分たちにとっての必要な形や暮らす時間を探っていくことが暮らしを整えることにつながっていくのだと思うのです。 だから、家具やキッチンそのものを作るだけが物作りではなくて、その人たちの暮らし方を作っていく手伝いができることが物作りの醍醐味なのかもしれない、とこの頃思うようになってきたのです。

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