Green&Slow Natura-Luce ナチュラルーチェ 大井町 足柄 

自然環境に思いを馳せ、スローなひとときを楽しむ

水田が広がる足柄平野からは箱根外輪山越しに、美しい富士を眺めることができる。ナチュラルーチェ(イタリア語で自然の光という意)は、その眺望においても絶好の場所にある。
ログハウス風の建物は地元丹沢の檜材を使い、塗料として使われているのは体に優しいひまわり油。ルーフから光を取り入れ、高い天井の屋内は店名どおり、自然光で満たされている。オーナーの青 木庸仁さんがこのような店にしようと思いついたのは、東日本大震災による原発事故がきっかけだった。
「外はかんかん照りなのに、停電が続き、真っ暗の中で仕事することに違和感を覚えました。もっと自然光を取り入れて、暗くなったら、無駄なエネルギーを使うのはやめて休む。そんなお店をやろう と思ったんです」営業時間も日照時間内に設定されている。
青木さんがさらに目指すものは、環境にやさしく、心と身体にもやさしいものを商品として扱い、リゾートの中で過ごすように心が癒やされるお店。掲げたテーマは〝グリーン&スロー〞。つまり環 境に優しく、時間をかけてつくられたものは値段が高くなっても長持ちするので結果的にエコである。そう言ったものに価値を置くライフスタイルを提案していくことだった。店に集められた商品はすべて、素材を活かし、手間と時間をかけて創り上げられたものばかりだ。青木さんはそのいくつかを手にとって説明してくれた。そのひとつが天然出汁。
「出汁の文化は日本人の美意識と知恵のたまものと言うべきもの。網にひっかかった雑魚などももったいないということで、出汁に使った。昔から小さい命もしっかりと取り込んでいたんですね。ま た昆布も長い時間をかけて寝かされ、熟成されることにより、取れる出汁も上品な味になっていくんです」

またお酒にしても、酵母や菌をゆっくりと繁殖させ、時間と労力をかけて造られた「山廃仕込み」の日本酒など、いずれも青木さん自らが全国から探し求めたものであり、大切な方へのギフト品としても最適だ。店内では軽食や飲み物も楽しむことができる。

ナチュラルーチェ自慢のコーヒーは自家焙煎によるもの。豆の選別からエイジング、ローストの方法に至るまでこだわりは活かされている。焙煎機も素材からオーダーメイドしたもので、じっくりと時間をかけてローストする。豆の外が焦げると苦くなるし、豆の内まで火が通らないと酸味が強くなる。青木さんが心がけているコーヒーは「日本人好みのまろやかで飲みやすい、お茶で言えばほうじ茶のようなストレートでグイと飲めるもの」。アイスコーヒーは水出しで、一滴一滴、ゆっくりと抽出されたものを楽しむことができる。もう一つの自慢の品はソフトクリーム。富士山麓にある牧場直送のミルクを使用し、さらにこだわったのはジェラートの歴史を持つイタリアの機械を使っていることだ。生のミルクを使うことでメンテナンスの手間もかかるが、作られたソフトはしっとりとしていて、しかもコクがある。
晴れた日には、店の外にあるデッキ席でのんびりとした時間を過ごすのもいい。おにぎりのような形をした矢倉岳と四季折々の美しさみせる富士山を目の前にたたずんでいると、リゾート地を訪れたときのような優しい気持ちになれる。
所在地は小田原と松田を結ぶ県道711号線鬼柳入口交差点。東名高速大井松田インターからも近いので、行楽帰りに立ち寄るのもおすすめだ。

Photo Galley

SHOP INFORMATION

Green&Slow Natura-Luce
神奈川県足柄上郡大井町西大井573-1
 Tel:0465-82-5298
Open:10:00~18:00
Close:月曜日
  naturaluce.jp

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