木の家具があるくらし
#9猫と一緒に暮らす

最近は、猫と一緒に暮らす方々に出会う機会が増えました。

そして、おもしろい試みとして、猫と人間が一緒に使える家具を作りたいというお話が増えてきているのです。猫にとっては一つのプレイグラウンドとして、人間にとっては収納としての家具がその人の暮らしの中に在るというのは不思議な感覚です。

私たちの工房には常に猫が居ることがこういうご縁の影響かもしれませんね。その工房猫のアイを見ていると、ご飯を食べたい時だけナァナァとすり寄ってくるくせに、おなかいっぱいで満足すると、「お前のことなんか知らん。」という顔つきでススゥっと抜け出して出掛けてしまう様を見ていると、何だか味気ないようなうらやましいような気持ちでモヤモヤするわけですが、彼の気ままな様子を見ていると、やはり清々しく愛おしい気持ちにもなるわけで、そういうところが人のそばで愛される動物なのでしょう。

こうしてあらためて今まで作らせて頂いた家具たちを見返してみると、階段状になっているものが多いですね。狭かったり広かったり、低かったり高かったりと緩急のある様が猫にとってはおもしろいのでしょうけれど、人にとっては機能的に働く部分でもあって、なるほど暮らしに溶け込んでいる様子がよく分かります。

猫と建築社さんとのお仕事 S様邸

「猫と建築社さん」という設計事務所さんからの依頼で作らせて頂いたSさんのリビング収納。飼い猫のハチちゃんが回遊できる形の中に人間が収納として使える部分を配置した猫寄りな家具。5種類の木を使ったスロープやハチちゃんが通る姿を眺められるソファなど遊び心が満載なのはやはり「猫と建築社さん」の豊富なアイデアによるものです。

  

  

ロフトに上がるネコ階段 N様邸

ロフトに上がるための階段と猫が過ごすためのスペースと本棚をうまく混ぜた形のNさんのオープン棚。素材はコストを抑えるためにパインの集成材を使って、部分的に濃い色の背板を設けてリズムのある形になりました。あいだの踏み板は片足しか使わないサイズにしているというのがポイントで大きな開口の連続するダイナミックな表情に仕上がりました。

   

  

猫との暮らしはこれから K様邸

「これから猫を飼いたいと思っています。」という大きな希望をもって先に家具を作られたKさんの本棚。海外の雑誌から着想を得て、猫がステップを登って天井付近でのんびりできるようにと本棚の棚板を一部出っ張らせて踏板にしています。その踏板だけをブラックウォールナット材で作ったツートンのシックな家具になりました。今頃この家具は活躍しているでしょうかね。

  

ネコトンネル N様邸

同じくNさんから一緒に相談されて作成した猫トンネル。大工さんが「細かい細工はちょっとねえ・・」と言われて、アーチ形の小さな出入り口だけを作らせて頂きました。これを入口と出口取り付けて、リビングのドアを開け閉めしなくても彼が出入りできるようにしたのです。猫は体を摺り寄せながら動くので、化粧板だとはがれちゃうと思いまして、塗装仕上げの柔らかい表情のアーチに仕上げています。

  

  

猫との時間を大切にする部屋 Y様邸

Yさんの本棚兼ネコ階段。壁に固定しないでおくだけにするということで、天井に突っ張る部分もきれいにデザインしました。また、マス目のサイズを統一して、それを二つつなげたり、四つつなげたりと変化をつけることで、落ち着きのあるデザインながらも面白みがある形となりました。

 

SHOP INFORMATION

フリーハンドイマイ
高座郡寒川町倉見962-3  TEL:0467-75-8719
営業時間:9:00~19:00   定休日:第1、3土曜・日曜・祝日

Related Posts

by
Previous Post Next Post
0 shares